春一番
8年前にうちに来た虎々は2022/03/05、風に乗って飛んでいってしまった。
1番大きくてフェレットや他のねこにも優しく、俺ら人間にもよくしゃべってくれるかわいいねこだったな。
生粋の犬派で猫アレルギー持ちだったのに虎々が家に来てからはすっかりねこ好きへと調教され、果ては猫アレルギーまで克服させられてしまった。
いろんな顔をする楽しいねこだったな。
小さい頃に肥大型心筋症を患っている事がわかり、この病気は発症から5年程度が寿命になってしまうというのはわかっていたのだけど、先週8歳の誕生日を迎えたばかりだった。
普段はおっとりしていたのになんでここだけせっかちなんだよ。
朝起きたときはいつも通りごはんを食べてうろうろごろごろしていたのに、急に後ろ足に力が入らないようになり呼吸も苦しそうになってしまった。
それでも動かない足を引きずって日課の窓際外監視をしたがったり、俺の椅子に登りたがったりしていたのに、病院へ連れて行ってからは4時間も持たなかった。
虎々にとって苦しくて辛い時間が長すぎなかったのは不幸中の幸いだったのかもしれないけれど、あまりにも急すぎる。
家に連れ帰ってもただ寝ているみたいで、まだ体温も残っていていつもみたいににっこりしたような顔をしている虎々はまた動きがすんじゃないかと思うぐらいだった。
弐虎や末虎が心配そうに匂いを嗅いだりまわりをうろうろしたりしていたので、ちゃんとお別れをしてもらった。
気を遣っていたのか音を立てずにそろそろと様子を見守る姿が切なかった。
おもちゃのねずみとベランダのミモザを添えて火葬までの数日は寝室で一緒に過ごそう。
ここ数年はテレワークのおかげで一緒にいられる時間が長くとれたのはよかったかな。
毎日のように一緒に遊んだり、写真もたくさん撮らせてもらった。
先に行ってるゆとりとめんまと再会したらまた仲良くやってくれるとうれしいな。