秒職5センチメートル
2021/10/23
この数年間とにかく前に進みたくて、届かないものに手を触れたくて、それが具体的に何を指すのかも、ほとんど脅迫的とも言えるようなその思いがどこから湧いてくるのかもわからずに、僕はただ働き続け、気付けば日々弾力を失っていく心がひたすらつらかった。
そしてある朝、かつてあれほどまでに真剣で切実であった思いがきれいに失われていることに僕は気付き、もう限界だと知ったとき、会社を辞めた。
下町の人間が参宮橋で坂道を走るみたいなことはないのだけれど、まぁアレ。
Twitterで見かけて行きたくなった店を目指してワイフの後をつける。
開店ちょい後に到着し、入店まで30分ぐらい待った。
でかい。扱いづらい。
熱々のうちは美味しいのだけど、鉄板ではなく皿での提供なので文化祭で盛り上がって付き合った高校生カップルぐらいのスピードでぐんぐん冷めていく。
とにかく甘いものが欲しくなったのでケーキ屋を目指す。
自由が丘にきたのは6年ぶりなのだけど、景色はガラッと変わっているし狭い土地で人がひしめき合っていて改めて合わねえなと思った。次は8年後で…。
最後に今朝の朝日を浴びてかっこよくなってたねこ。
渋すぎてアル・パチーノかと思った。